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チューニングについて

チューニングは上(高い音程)の弦からA(ラ)-D(レ)-G(ソ)-C(ド)と5度間隔で合わせていきます。
本来は音叉やピアノからAの音を拾ってまずA線を合わせ、つづいて2弦ずつ同時に弾いて下の弦を完全五度下に合わせていきます。これを3回繰り返して一番下のC線まで調弦します。
しかし、実はこれは非常に高度で難しい作業です。音叉などからAを拾ってA線を合わせるのも難しいですが、完全五度を聴き分けてチューニングしていくなんて初心者には絶対に無理。中級者でもかなり無理。オーケストラの中でオーボエの音を聴いて10秒くらいで・・なんてプロじゃないと、いや、プロでもけっこう苦労します。
だから安心してください。チューニングが出来なくて悩む必要はありません。
ここはサクッと電気チューナーを使いましょう。最近は小型のものもありますし、スマートフォンのアプリにも電気チューナーがあります。せっかくこんな便利なものがあるんだから使いましょう。
RIMG1014.JPGiPhoneアプリの電気チューナ。このアプリは音もよく拾い非常に優れもの。愛用している。電気チューナーでA線から一本ずつ音を合わせていきます。チューナーを楽器に寄せれば周囲がうるさい場所でも大丈夫です。
これでもう、「この楽器調弦合ってないんだよな~」と思いながら弾くこともなくなります。

ちなみに、プロオケは本番のステージ上で調弦しますが、あれはばらばらに狂った弦を瞬時に調弦しているわけではなく、各々の奏者は既にバックヤードなどで完璧に調弦してウォーミングアップも済ませています。それでその日の自分のA音を持っています。
なのでステージ上でオーボエが「A~~~」と吹いた瞬間に「ん?高い・・」とか「ん?ちょっと低い」とか思うわけです。少し高いと感じたら自分のAが低いってことですから、おおよその見当でも全ての弦をその分上げることができます。
まあ、そもそもオケによってA音が442hzとか決まってますから、本当に微調整で済む場合がほとんどです。じゃないとあんな瞬間的に50人くらいの弦楽器奏者が一斉にチューニングなんてできません。

というわけで、今日から迷うことなく電気チューナーライフを満喫してください(笑)。

P.S. ハーモニクスでヒラリン・ヒラリン・・と合わせるやり方がありますが、ハーモニクスは耳の錯覚で低く聴こえたりして正確には合わせられません。合っているかの確認程度に使うのがいいと思います。

RIMG1021.JPG電気チューナー。チューナーにメトロノームが合わさった物などいろいろある。

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